ビジネス書 読書ブログ

30代会社員です。主にビジネス書を中心に読み、ブログでアウトプットする事でビジネスに必要なスキルを身につけることが目標です。

清水久三子「話しベタさんでも伝わるプレゼン」

プレゼンを行う際に緊張してしまい、話す内容を忘れたり、汗が止まらなかったり、声が出なかったりした経験がある。少しずつ慣れてはくるが、未だに大人数の前で話すときは緊張してしまう。

そんな経験から今回は「話しベタさんでも伝わるプレゼン」を読んでみた。

自分が参考になったところをまとめてみる。

 

プレゼンはプレゼント

プレゼンするときは、「恥ずかしい思いをしたくない」、「失敗したくない」、「緊張がつらい」などを考えてしまう。本書ではこのような状態を、自意識過剰の状態と説明している。プレゼンは相手へのプレゼントであることを意識することが大事。自分から相手へ意識を移すことはプレゼン苦手意識から一歩前進することになる。

 

緊張を受け入れる

緊張するということは、その機会を重要な場と捉え、それに向けて意識や身体が準備に入っているということ。そして緊張することが普段以上の力を引き出すことを理解する必要がある。
緊張は排除するのでなく、コントロールすることで上手くいく。コントロールに慣れていないと緊張が暴走する。緊張してることを認め、緊張してるから良いパフォーマンスができるぞとプラスに考えてみようと思った。緊張したら焦るのではなく、緊張を認めて、良い緊張になるようにコントロールすることを意識したい。

 

魔の3分を乗り切ろう
緊張は最初の3分が最も高まると言われている。頭が真っ白になったり、汗が出たり、手足が震えたりする。逆に3分を乗り切れば落ち着きが生まれ、最後まで持続することができるという。確かに途中から緊張することは少ない。いつも最初が緊張のピークだ。

最初の3分を乗り切るにはプレゼンの反復練習が必要。もっと言えば最初の3分だけを練習しておけば、スムーズにプレゼンに入ることができ、ガチガチに緊張することもないだろう。

 

曖昧な形容詞は使わない

「とても」、「すごく」などの形容詞は使わず、具体的な数値を示すことで重みが伝わる。例えば「すごく売れている」ではなく、「前年比120%で売れている」など。基本的には意識して、具体的な数値を出すようにしているが、より意識して曖昧な言葉がないかをチェックしていこうと思う。

 

感想

今回は特に緊張への対処について学べたと思う。日本人の約7割がプレゼンに対し、苦手意識を持っていると書いてあった。半分以上は自分と同じように苦手意識を持っているんだと少し安心もできた。

この本には他にも、資料作りのポイント、聞き手分析の方法など、プレゼン時に役立つ情報が書かれている。

こういったプレゼンに関する本には、どの本にもプレゼンの練習をする事が大切と書かれている。もちろんこの本もそうだ。今後は意識して、プレゼンの練習をしていきたい。特に最初の3分を。

 

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村上芽/渡辺 珠子 「SDGs入門」

SDGsはよく目にするが、どういった内容なのかを理解するべく本書を読んだ。得意先との会話の中でもSDGsに関することを聞かれる可能性もあるため、少なくとも意味を理解することは必要だと考える。

 

SDGsとは

そもそもSDGsの読み方すら分からなかったが、エスディージーズと読むという。SDGsは「持続可能な開発目標」という意味であり、2030年に向けた全世界共通の開発目標。ここでいう開発とは、経済的に発展する事。開発目標は17個あり、以下に記載する。

 

SDGsの17目標

1.あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
2.飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
4.すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。
5.ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
6.すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
7.すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代エネルギーへのアクセスを確保する。
8.包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する。
9.強靭なインフラ構築、包摂的かつ持続的な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
10.各国内及び各国間の不平等を是正する。
11.包摂的で安全かつ強靭で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
12.持続可能な生産消費形態を確保する。
13.気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
14.持続可能な開発のために、海洋・海洋資源保全し、持続可能な形で利用する。
15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
16.持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
17.持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

 

※この17個の目標には、さらに具体的な169のターゲットが設けられている。

 

なぜSDGsは関心を持たれるのか

SDGsは国連や政府に任せるのではなく、企業が関心を持ったことで、世に認知されるようになった。

企業経営者がSDGsを気にする理由は、3つある。
1.新事業開発や既存事業の拡大
2.新たな人材獲得
3.コミュニケーションツールとして有効

特に2の人材獲得は企業として今後課題になっていくものだと考える。20〜30代の人の方がSDGsに対する関心が高い。確かにSDGsに取り組む企業に対し、好意的に考えると予想される。

 

対策企業の例

本書にはSDGsの対策を取っている企業の例がいくつか挙げられている。その中でもポテトチップで有名なカルビーが女性の活躍支援を行なっている事が印象的だった。SDGsができる前から取り組んでいるとは思うが、自分の会社も参考にしてほしいと思う。

経済産業省は女性活躍推進に優れた上場企業をなでしこ銘柄として選定しているが、カルビーは6年連続で選定されている。時短勤務女性執行役員や国内初女性工場長の誕生など、様々な成果を出してきた。
2018年の日本全体の女性管理職割合は7.2%に対し、カルビーは26.4%。世界的にみても日本は女性管理職割合が低い国である。カルビーは非常に進んでいる企業だ。

 

【感想】

SDGsの意味は大まかではあるが理解できた。あとは自分の勤める会社に対して、どういった対策ができるかを自分なりに考えたい。上司と会話をする際にSDGsの話題を振り、自分なりの考えを説明できると、好感を持たれるかもしれない。

 

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西野精治「スタンフォード式最高の睡眠」

今回は西野精治著の「スタンフォード式最高の睡眠」を読んでみた。
良質な睡眠が取れれば、仕事面でも良いパフォーマンスができると考え、この本を読んだ。


日本人は世界と比較しても、睡眠不足の人が多いという。忙しい現代社会では睡眠時間を確保することが難しく、睡眠の質を良くすることが必要になってくる。
この本ではどうやったら最高の睡眠が取れるのかが書かれている。
では実際にどのような事に注意したら良いのか。それは簡単な事だった。
まずは睡眠のメリットを記載する。

 

◼️睡眠のメリット
1.脳と体に休息を与える。
2.記憶を整理し、定着させる。
3.ホルモンバランスを調整する。
4.免疫力を上げて、病気を遠ざける。
5.脳の老廃物を取る。

 

良い睡眠を取るためには
結論から言うと良い睡眠を取るためには、最初の90分を深く眠ることが大事。最初の90分を深く眠れることができれば、質の良い睡眠が取れる。そのため本書では、寝始めの90分を黄金の90分と呼んでいる。
黄金の90分はノンレム睡眠(脳も体も寝ている状態)であり、ノンレム睡眠の中でも最も深い眠りに入れる時間帯である。

 

どのようにしたら黄金の90分になるのか
簡単にまとめると、寝る時間の90分前にお風呂に入ることが大事。人間には皮膚温度と深部体温(身体の内側の温度)があり、深い眠りに入るのは深部体温がぐっと下がった時という。
寝る90分前にお風呂に入ることで、お風呂で暖まった深部体温を、90分間で下げていき、迅速に深い眠りにつけるとの事。
深部体温は手足から熱を放散するため、寝る前には手足が暖かくなる。靴下を履いて寝ると、熱が放散されにくいため、深部体温が下がりづらいので要注意。冷え性の方でも寝る直前には靴下を脱ぐことが眠りの質を良くする。

また睡眠時間は短過ぎても長過ぎても健康に良くない。最低でも6時間は寝る必要があり、7時間が理想的だ。
さらに寝る時間を固定するとより良いという。

 

【まとめ】
1.最高の睡眠を取るためには、寝始めの90分が大切。
2.寝る90分前にお風呂に入る事で、寝始めから深い眠りにはいれる。
3.睡眠時間は7時間が理想で、入眠時間を固定すると良い。

 

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坂口孝則「日本人の給料はなぜこんなに安いのか」

今回は坂口孝則著「日本人の給料はなぜこんなに安いのか」を読んだ。
そもそも私は日本人の給料は安いと感じいなかったため、タイトルに疑問を持って読み始めた。

日本人の給料は1997年をピークに、右肩下がりという。ここ近年はアベノミクス効果か、持ち直しているが、中期的には減少傾向にある。
この本には日本人の給料は先進国で比較しても比較的低いということも書いてある。すでに日本人は高給取りというイメージが崩壊しているとの事。
しかし日本企業全体の売上はほぼ変化していないものの、経常利益は増加傾向にあるという。
では何故、日本人の給料は上がっていないのかという理由をこの本では解説している。
簡単にまとめると、以下の4つの理由があるとの事。

 

①日本は製造業がベースにあるため
製造業では誰が作っても同じモノが出来る様に、標準化されている。そのため専門性の必要がなく、代わりがきく仕事が多い。従って社員が横並びの給料となることが多い。

流動性が低いため
労働者が、自分に適した市場に移りゆくことを流動性と呼ぶ。転職が盛んであれば流動性が高いと言われるが、日本人は転職しない、辞めない、クビにならないことから基本的に流動性が低い。終身雇用が根底にあるからだと考えられる。海外では高給で雇い、実績が出せなければ解雇するということは珍しいことではないとの事。そのため流動性が高い方が高給になりやすいと言える。

③ 勤続年数に応じた給料上昇体制が原因
成果によって給料を上げることは社員も納得するが、逆に下げると社員からの大きな反発がある。そのためもともと給料低めにして、そこからあまり変化させない方が良いと経営者は考える。そのため基本的に勤続年数に応じて徐々に給料が上がっていく企業が多い。一気に上げることは難しい。
海外の企業の大半も勤続年数に応じて給料が上がるが、成果が出なかったら辞めさせたり、良かったら残ってもらうという考え方の海外企業と、終身雇用当たり前の日本企業では経営者は前者の方が給料を上げやすい。

④人事評価への不徹底も原因
日本の企業は人事評価に対し、誰にでも同じような目標設定をしているだけで、個人と合意した内容でない。上司も部下もなあなあになり、上司は期末にバタバタと人事評価をするだけというもの。
海外ではジョブディスクリプションといって、個々の社員が明確な仕事の範囲を定義された仕事にあたっているのが常識。
日本では社員一人ひとりに行動目標や、業績目標をしっかりと決めていない企業がほとんど。こういう体制では個人の成果が正しく評価され、できる人の給料があがることはない。そのため横並びの給料となる。

 

〜感想〜

上記の②に対しては、転職時代になりつつあるため、すぐに変化していくのではないかと考えている。ただ安定志向が強い日本人には③や④の改革には時間がかかるのではないか。給料を上げたいならば本書に書いてあるとおり、転職や独立、副業の必要があると感じた。私としてはリスクが少ない副業を検討したい。

また本書の他の章では、年金は払い損にならないかというテーマや、持ち家と賃貸ではどちらが得かというテーマについても分かりやすく書かれており、読者の興味をそそるような身近な疑問についても書かれている。
コストとリターンを意識したお金の使い方を学べる内容となっており、気軽に楽しめる本であった。

 

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中田敦彦「僕たちはどう伝えるか」

今回は中田敦彦著「僕たちはどう伝えるか」を読んでみた。
中田敦彦といえばオリエンタルラジオというコンビを組んでいる芸人だ。慶應義塾大学卒業のインテリ芸人としても有名だが、彼の凄いところは何と言ってもプレゼン力だと思う。
現在ではYouTubeを主戦場にし、歴史やビジネス書解説などの講義を行なっている。視聴者を引き付ける話の上手さは勿論だが、説得力や話を飽きさせない構成などは勉強になることが多いのではないか。
彼はプレゼンに対し、どういった意識を持ってプレゼンに臨んでいるかを勉強したく、この本を手に取った。

 

プレゼン力は人間だけにある特殊な力
この地球上に様々な動物がいる中で、人類はすでに地球を制していると言える。私は知恵があるから人間は制することが出来たと考えていたが、しかし著者は「伝達能力」があったからと記している。伝達能力のおかげで仲間を作ったり、組織を作ったりでき、1対1では勝てない敵にも勝てるようになったからだ。伝達能力は現代のビジネスではプレゼン力へと名前を変えて進化していった。この本ではプレゼンにおける心構えが学べる内容になっている。
プレゼン力が必要となるのはビジネスの場だけではない。自分のやりたい事を家族に伝える等の、人にものを伝えるときに必ず必要となる。プレゼン力を鍛える事で夢を叶えるための力になるだろう。

 

プレゼンは戦いだ
プレゼンで大事なことは「何を伝えるか」よりも、「どう伝えるか」の方が圧倒的に大事という。
人は言葉を聞いているようで聞いていない。言葉を言っている人を見ているとの考えだ。
確かに自信がなさそうな態度でプレゼンされても、内容がまともだとしても説得力が欠け、話すらまともに聞いてもらえない。そこで著者はプレゼンを「言葉の格闘技」ではなく、「表現の総合格闘技」と例えている。非常に分かりやすい表現だ。言葉だけでなく、姿勢、声量、スピード、抑揚、ジェスチャーなどを意識し、総合的にプレゼンに勝利する必要がある。

 

プレゼンでは自信を持つことが必要
「自信がある」と「自信過剰」を区別する必要がある。日本人は特に自信過剰を嫌う傾向にある。ただ自身があることは必要と書いてある。その例として、新しい仕事を任された著者がプロデューサーに「絶対に成功させたいから宜しく頼むよ」と言われ、「…頑張ります」と答えたところ、プロデューサーに怒られたというエピソードがあった。何故怒られるのだろうと思ってしまう。しかしこれは医者に置き換えて考えてみると分かりやすい。自分の家族が手術室に向かう時に、医者に対し「宜しくお願いします」と言ったのに、「…頑張ります」と言われると確かに不安に思う。そこは自信を持って「お任せください」と言えばいいのだ。自信過剰には気をつけながら自信を持つ事は必要だ。

 

他にも紙資料の事前配布はしてはいけない、大事なことは小声で話せ、最強の武器は実体験だといったプレゼンに向けた具体的なアドバイスも記されている。著者のプレゼンに対する考え方が面白く、1時間ほどでサラッと読める内容になっている。また読書が苦手な人でも読みやすく、要点が纏められている。
私もプレゼンを行う際は相手にどうやったら伝わるかを意識し、自信を持てるように練習してから臨みたいと思うようになった。

 

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