ビジネス書 読書ブログ

30代会社員です。主にビジネス書を中心に読み、ブログでアウトプットする事でビジネスに必要なスキルを身につけることが目標です。

中田敦彦「僕たちはどう伝えるか」

今回は中田敦彦著「僕たちはどう伝えるか」を読んでみた。
中田敦彦といえばオリエンタルラジオというコンビを組んでいる芸人だ。慶應義塾大学卒業のインテリ芸人としても有名だが、彼の凄いところは何と言ってもプレゼン力だと思う。
現在ではYouTubeを主戦場にし、歴史やビジネス書解説などの講義を行なっている。視聴者を引き付ける話の上手さは勿論だが、説得力や話を飽きさせない構成などは勉強になることが多いのではないか。
彼はプレゼンに対し、どういった意識を持ってプレゼンに臨んでいるかを勉強したく、この本を手に取った。

 

プレゼン力は人間だけにある特殊な力
この地球上に様々な動物がいる中で、人類はすでに地球を制していると言える。私は知恵があるから人間は制することが出来たと考えていたが、しかし著者は「伝達能力」があったからと記している。伝達能力のおかげで仲間を作ったり、組織を作ったりでき、1対1では勝てない敵にも勝てるようになったからだ。伝達能力は現代のビジネスではプレゼン力へと名前を変えて進化していった。この本ではプレゼンにおける心構えが学べる内容になっている。
プレゼン力が必要となるのはビジネスの場だけではない。自分のやりたい事を家族に伝える等の、人にものを伝えるときに必ず必要となる。プレゼン力を鍛える事で夢を叶えるための力になるだろう。

 

プレゼンは戦いだ
プレゼンで大事なことは「何を伝えるか」よりも、「どう伝えるか」の方が圧倒的に大事という。
人は言葉を聞いているようで聞いていない。言葉を言っている人を見ているとの考えだ。
確かに自信がなさそうな態度でプレゼンされても、内容がまともだとしても説得力が欠け、話すらまともに聞いてもらえない。そこで著者はプレゼンを「言葉の格闘技」ではなく、「表現の総合格闘技」と例えている。非常に分かりやすい表現だ。言葉だけでなく、姿勢、声量、スピード、抑揚、ジェスチャーなどを意識し、総合的にプレゼンに勝利する必要がある。

 

プレゼンでは自信を持つことが必要
「自信がある」と「自信過剰」を区別する必要がある。日本人は特に自信過剰を嫌う傾向にある。ただ自身があることは必要と書いてある。その例として、新しい仕事を任された著者がプロデューサーに「絶対に成功させたいから宜しく頼むよ」と言われ、「…頑張ります」と答えたところ、プロデューサーに怒られたというエピソードがあった。何故怒られるのだろうと思ってしまう。しかしこれは医者に置き換えて考えてみると分かりやすい。自分の家族が手術室に向かう時に、医者に対し「宜しくお願いします」と言ったのに、「…頑張ります」と言われると確かに不安に思う。そこは自信を持って「お任せください」と言えばいいのだ。自信過剰には気をつけながら自信を持つ事は必要だ。

 

他にも紙資料の事前配布はしてはいけない、大事なことは小声で話せ、最強の武器は実体験だといったプレゼンに向けた具体的なアドバイスも記されている。著者のプレゼンに対する考え方が面白く、1時間ほどでサラッと読める内容になっている。また読書が苦手な人でも読みやすく、要点が纏められている。
私もプレゼンを行う際は相手にどうやったら伝わるかを意識し、自信を持てるように練習してから臨みたいと思うようになった。

 

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